外国人を採用するのは不安が残る!外国人採用のデメリットとそれを上回るメリットについて

昨今、中小企業を中心に外国人を採用する動きがみられています。人手不足を解決したい、社内に新しい風を吹かせたい、海外進出の足がかりにしたいなどと考えていても、正直外国人採用に不安を感じていませんか?外国人を採用する不安を払拭するため、デメリットとメリットをしっかり理解しましょう。


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外国人採用の不安!現状の雇用問題とは?

外国人雇用をめぐる現状についてまとめました。まず、はじめに問題点から見ていきましょう。

【3K】の労働環境

1つ目に、俗に言う「3K(きつい、危険、汚い)」の労働環境が改善されないまま、外国人労働者に押し付けられていること。日本人が徐々に3Kと言われている職場から疎遠になり、その埋め合わせとして外国人労働者が就労するケースが見受けられています。

都市部の中小企業が中心となっている

2つ目に、外国人労働者の雇用先のメインとなるのが、都心部の中小企業であることが挙げられます。人手不足が深刻な都心部の中小企業にとっては、人材の補填だけではなく、自社サービスの拡充と海外進出のための貴重な戦力として、外国人労働者の受け入れが少しずつ進んでいます。

しかし、外国人採用をしている中小企業側でも十分な受け入れ体制の構築や、環境の整備が満足に出来ていない問題があります。

今後も企業と外国人労働者の需要と供給は続いていき、国内の外国人労働者は増え続けることが期待される一方で、雇う側の体制が未だに十分とは言い難いレベルであるため、受け入れ体制の早急な整備が必要不可欠でしょう。

【安価な労働力】として雇用されている

3つ目に、外国人労働者の待遇の問題です。外国人を採用する企業の中には、優秀な知識と技術を持った外国人労働者を、将来的に中軸を担わせるため採用するところも多いです。

しかし、その反面、日本人は敬遠しがちな労働環境であっても、抵抗なく就労してくれる外国人労働者を雇用する企業も、少なくないのが現状です。これが原因で、労働に見合わない低賃金などの問題から犯罪行為に走る外国人労働者が無くならないという意見もあります。

外国人労働者問題 日本人との生活格差の拡大

最後に、日本人との生活格差の拡大が問題です。外国人労働者の中には、日本の物価の高さや母国への送金のために貧しい生活を強いられているケースは少なくありません。そうした外国人労働者が増加すれば、年金などの社会福祉に必要なコストが増加し、社会的な負担増の温床となりかねません。

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外国人採用の不安!雇用のデメリット

次に、外国人を採用することによるデメリットについて解説します。

デメリットもしっかり検討すべき

外国人採用におけるメリットはさまざまあり、「デメリットを補ってあり余るメリットである」との評価も多くなされていますが、デメリットの存在も疎かにすることはできません。

重要なことは、メリットを活かすためにも、外国人を雇用することによるデメリットがどのような内容であるかを早い段階から理解し、その上で外国人採用の是非を検討すべきだということです。主なデメリットは以下のとおりです。

・外国人雇用手続や入管法についての理解が必要

・文化の違いによる価値観の差

・言葉の壁がある

・労働に対する意識の違いがある

外国人雇用手続や入管法についての理解が必要

1つ目は、外国人雇用手続きや「入管法(入国管理法)」についての理解が必要であるということです。当然のことですが、外国人を雇う場合は入国管理法をはじめとした法律に従う必要があります。例えば、以下の書類が必要なのです。

・パスポート

・外国人登録証明書

・就労資格証明書

・資格外活動許可書(留学している外国人が働く場合)

必要な手続きを怠ったり、確認が不十分で不法就労を認めてしまったりすると、刑事罰の適用対象になる可能性もあります。特に、これから外国人を採用しようとしている会社にとっては慣れないことも多く、何かしらの問題や失敗のリスクが伴ってきますので注意しましょう。

文化の違いによる価値観の差

2つ目に、育った環境によって常識や価値観が異なる問題です。例えば、外国人の中には時間におおらかな人もいます。もちろん日本人でも時間にルーズな人はいますが、外国人の場合は背景に文化的価値観が潜んでいるため、時間に対する考え方がそもそも異なることがあります。そのため、外国人によっては遅刻ばかりしていたり、天候が悪い日に仕事を無断で休んでしまうなどのケースも珍しくありません。

また、日本人はその外国人の文化や考え方を把握していないと、単に「時間にルーズ」ととらえ、誤解したまま関係が悪化してしまうこともあります。

親切に教えてあげたり、お互いの文化を理解することにより改善がみられるケースも多々ありますが、根気強く指導しなければならないこともあります。そのため、気苦労や人件費の問題もさることながら、常識の違いに馴染めずに大きなトラブルに発展することも考えられます。

言葉の壁

3つ目は、言葉の壁です。これは、外国人と関わっていく上で最もポピュラーな問題であると言えます。雇用する外国人の日本語読解能力が不十分だと、上手くコミュニケーションが取れません。仕事をする上でコミュニケーションは必要不可欠であり、これに問題が生じることによって仕事を上手く行えないという外国人もいます。

また、当該外国人労働者だけではなく、雇用者や他の日本人労働者がもどかしい思いを経験することも多々あります。このように、外国人を雇用する上で生じる言葉の壁が、社内全体の不快感にまで繋がってしまう危険性もあります。

労働に対する意識の壁

最後は、労働に対する意識の壁です。外国人労働者は、母国ではなく異国である日本で働くことを選んでいることから、就労に対し強い姿勢が見られます。しかし、労働に対する考え方は文化によって異なるため、日本人経営者からするとデメリットと感じる部分があるのです。

例えば、労働時間や仕事に対する意識の違いです。日本では定時までは当たり前に働きます。仕事が残っている場合、定時が過ぎても残業をすることは珍しくありません。しかし、外国人は時間内に仕事は終え、残業はしないものとの意識が強いため、日本人との意識のズレが生じてしまうのです。

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外国人採用の不安をなくす!雇用のメリット

デメリットが少なからずある外国人雇用ですが、メリットももちろんあります。そんな外国人採用のメリットについて解説します。

外国人雇用における具体的メリット

外国人を雇用するメリットは、大きく分けて4つあります。

・海外進出への足掛かりになる

・労働力が確保できる

・経費対策になる

・職場環境の改善につながる

 

海外進出への足掛かりになる

1つ目は、企業の海外進出への足がかりになること。進出予定国の出身者を雇うことは、その国への海外進出を検討するにあたって非常に有効な方法です。その外国人を通じて現地の風習や文化を把握出来たり、マーケティング調査の際に大きな手助けとなるなど、企業と進出予定国の橋渡し役となる優秀な人材を得ることが出来ます。

 

労働力が確保できる

2つ目は、労働力の確保です。日本の現状はご存知のとおり、団塊世代の引退と少子化で労働人口が減少しています。深刻な人口減少に直面している日本では、日本人だけで労働力を確保することには限界が生じています。そのような状況を鑑みると、外国人雇用と言う選択肢を増やすことで、労働力を確保出来ます。

 

経費対策になる

3つ目は経費対策です。最低賃金の遵守は必要ですが、一般的に、外国人労働者は日本人労働者よりも人件費を抑えやすい傾向にあります。

 

職場環境の改善につながる

4つ目が、職場環境の改善効果。就労意識の高い外国人労働者は、職場の既存メンバーにもプラスの影響を及ぼす可能性があります。モチベーションが高まり、今までなかった考え方やものの見方に触れることで、職場でのイノベーション力も向上します。

 

外国人を募集・採用する方法

外国人の募集・採用を検討しているのであれば、以下の方法で募集をかけることができます。

・新聞、雑誌、インターネットを通じて労働者を直接募集する

・自社従業員、取引先、大学からの紹介

・公的機関(ハローワークなど)からの紹介

・SNSでの求人

・人材紹介会社からの紹介

 

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まとめ

外国人を採用することには、何かと不安がつきものです。しかし、デメリットばかりに目を向けて尻込みをしていては、せっかくの貴重な労働力をみすみす逃してしまうことにも繋がりかねません。

外国人の採用に精通している人材派遣会社等の活用も選択肢に入れつつ、優秀な外国人労働者を採用する体制を整えることを検討してみてはいかがでしょうか。

採用後の教育は、ぜひイマジンネクストへご相談ください。
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