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サービス業の魅力って?
サービス業で働く「魅力」には、お客様との距離が近い職種だからこそ得られる「達成感」があります。就業中のどのような要素が、達成感に結びつくのでしょうか。
お客様から直接感謝の言葉をもらえる
お客様を直接「おもてなし」する仕事であるサービス業では、相手の感謝の気持ちや喜びの声を直接受け取ることができます。サービス業以外の業種では、自分の仕事を評価するのは、主に上司や部署の仲間などになるので、お客様からの評価は直接的ではないかもしれません。
しかし、サービス業ではお客様に直接評価してもらえるため、やりがいを実感しやすいという魅力があります。お客様からの評価は、直接給与などに影響するものではないかもしれませんが、そうしたお客様の声が積み重なることで、結果自分自身のスキルや価値を高めることになります。
お客様の喜ぶ様子を自分の目や耳から感じられるのは、サービス業ならではだといえるでしょう。
創意工夫ができる
サービス業では、基本のお客様対応を先輩従業員やマニュアルで学び、身につけていきます。しかし、基本的な対応だけでなく「プラスアルファ」のサービスを自分で考えて行うこともできます。
マニュアルにとらわれすぎず、「お客様のニーズに寄り添う」サービスを提供できるのはサービス業の魅力です。
たとえば、高齢の方や年齢の小さな子どもがお客様であった場合は、マニュアル通りのサービスではうまく対応できないことがあります。そのようなときに機転を利かして、マニュアルにはない一工夫のサービスで、満足してもらえるといったことも多々あります。
また、個人の工夫が評価されると、工夫したことがマニュアル化されることもあります。目の前のお客様が満足できるように常に考え、働きながらサービスをブラッシュアップしていくことができるのも、他の業種にはない魅力でしょう。
サービス業で身につけられるスキル
他の業種にはない魅力がある「サービス業界」だからこそ、身につけられるスキルがあります。ここでは、どのようなスキルが身につくのかをご紹介します。
気配り
お客様が求めているサービスを常に意識して行動しているため、細やかな気配りを身につけることができます。相手が求めていることを察して、先回りして対応するために欠かせない要素です。
気配りは、サービス業だけでなく他の業種で働く場合でも欠かせないスキルです。「困っていることはないか」「自分にできることはないか」と考え、幅広い視野で仕事を進められるようになるでしょう。
マナー
サービス業では、業務を通して「お客様に喜んでもらう」ことが大前提にあります。失礼にあたるような作法や言葉遣いは、サービス業では避ける必要があります。
丁寧な言葉遣いや作法は、業務経験を積むうちに身につけることができる上に、社会人としての基本マナーとなるため、どのような場面でも発揮できるスキルです。
また、マナーは行動だけではなく「見た目」にも必要な要素です。お客様を不快な気持ちにさせない「清潔感」のある髪型や服装も、サービス業では自然に身についていくでしょう。
コミュニケーション能力
サービス業では、お客様のニーズを引き出すために、自分から積極的に話しかけることが必要になります。つまり、受動的ではなく「能動的なコミュニケーション」を取る姿勢が身につくと考えられます。
初対面のお客様に対してであっても、相手の情報を引き出す会話を「自ら」持ちかける必要があるからです。また、お客様から相談や悩み、要求を持ちかけられる場面も多くあります。
親身になって対応することもサービス業には欠かせない要素であり、お客様との会話を繰り返す中で、コミュニケーション能力が自然と培われていきます。
今後のサービス業の展開
「やりがい」や「身につくスキル」があるというだけでは、就職や転職を考えたとき不安な点もあるのではないでしょうか。サービス業界は成長が見込まれているのか、どれだけのニーズがあるのか、今後の見通しについて解説します。
人手不足の解消に多様な人材を活用
近年の日本は、時代や技術の進化に対応した「新たなニーズの開拓」による発展が見込まれています。
しかし、サービス業では深刻な人手不足が問題となっており、低賃金の非正規雇用労働者が多いという課題があります。土日祝日に固定休を設けることも難しく、職種によっては深夜勤務も存在します。
人手不足から長時間労働が蔓延し、さらなる人手不足を招く要因となり、求人を出しても就職希望者が集まらないことも少なくありません。
上述のような問題点を解消するために、残業時間に制限が設けられるなど国主導で働き方改革が進められています。企業でも労働環境の是正や、シニア層・外国人労働者などの幅広い人材の確保を積極的にすすめています。
外国人観光客がますます増加する
日本では、外国人観光客が年々増加しています。外国人観光客に対する、接客時の多言語対応や、それぞれの国の文化に寄り添ったサービスなどが必要です。
外国人観光客が増えれば増えるほど、「いかに日本のサービスで満足させられるのか」がポイントとなってくるため、国の文化に精通している外国人労働者の採用も増えてきています。なぜなら、各国の文化を理解したおもてなしに満足してもらえることで、企業の売上に直結していくからです。
外国人観光客が多く、外国人が雇用されている職場に日本人が勤めた場合、さまざまな国の文化や言語に触れることができるため、自ずと接客スキルの向上へつながっていくでしょう。
お客様のためだけではなく会社のためにもなるので、積極的に外国人採用を行うことも、充実したサービスを提供するためのひとつの方法ではないでしょうか。
まとめ
サービス業には多くの魅力がある一方で、人手不足の問題があります。企業では、福利厚生や雇用条件を整えるなどして、常に求職者に対する対応策を打ち出しています。
サービス業に就きたいと思っている人にとっては、魅力のある雇用条件が増えてくることも考えられます。ますます高まる、サービス業の人材ニーズ。サービス業を経験することで、身に付けたマナー・教養・サービス精神などが将来的にも活かされていくことが期待できます。