目次
人と接するサービス業の基本
サービス業で大切な、基本となるマナーは
- 「笑顔」
- 「挨拶」
- 「丁寧な言葉遣い」
- 「身だしなみ」
の4点です。サービス業では数多くのお客様と接することになるため「良い印象を与えること」が重要視されています。
「笑顔」には、人を安心させて好意的な第一印象を与える効果があり、気持ちのよい「挨拶」でさらに距離を縮めます。第一印象は、サービス業において「良好な関係を築く」ための基本となります。
さらに丁寧な言葉遣いで、信頼できる相手であるとアピールすることができます。正しく美しい言葉遣いは、店の格式を高めるだけでなく「サービス業のプロ」という印象も与えられるでしょう。
また、見た目の印象に気をつけることも大切です。「身だしなみ」は、清潔感を意識し、服装や髪型を整えるようにします。
髭や爪を必要以上に伸ばさないようにし、過度な装飾品や化粧は避けるようにすることが大切です。サービス業は「店や企業の顔である」と意識し、お客様に好印象を与えることは基本の要素です。
関連記事:
飲食店の接客マナーの基本とは?外国人スタッフの指導ポイントも解説 | GET +(GET PLUS) (imaginenext.co.jp)
売上につながる接客とは
接客を売上につなげるためには、基本の徹底は欠かせません。さらに、基本の接客マナーに加え、お客様の反応に合わせた対応を行う必要があります。
ここでは、飲食店を例に挙げ、具体的に対応方法を説明していきます。
お客様が新規・リピーターどちらであるかを把握する
新規のお客様であれば、メニュー上の飲み物・フードの記載場所の案内をしてあげると親切です。さらにはおすすめメニューや人気メニューの情報など、お客様が選びやすくなるような情報も伝えてあげましょう。
リピーターであれば、「いつもありがとうございます。」など、“再来店に気づいているよ”ということを挨拶などを工夫して伝えます。
顔を覚えてくれているということはお客様にとっては嬉しいもの。よりファンになっていただくために、笑顔や会話で距離感を少しずつ縮めていきましょう。ただし、人によっては「そっとしておいてほしい」という人もいるので、相手の反応を見ながら接するのがポイントです。
お客様同士の関係性を把握する
複数人のグループであれば、お客様同士がどのような関係性なのかを把握します。2名の場合はカウンターを好む人もいるため、カウンターかテーブルどちらがいいかなども確認すると親切です。盛り上がっているグループが店内にいる場合に、離れたところにご案内するといった配慮も必要です。
お客様が必要としているものに気づく
カトラリー(フォーク・スプーン・箸など)や、取り皿、とりわけ用の箸など、小さいお子さんがいる場合や高齢者がいる場合、外国人の場合などで、必要なものが変わってくる可能性があります。
お客様を注意深く観察し、気を配ることで、お客様が快適に過ごすお手伝いができるでしょう。追加注文のお伺いや、おすすめをするチャンスも増え、売上にもつながります。
空いたお皿やグラスを下げる時も配慮を忘れずに
お皿が空いたからといって、単純に下げればいいというわけではありません。まだ食べている途中かもしれませんし、重要な会話の途中かもしれません。状況を見つつ、「お下げいたします」と声をかけてお皿を下げます。
お皿やグラスに少量飲食物が残っていて、下げていいか不明な場合は「お下げしてよろしいでしょうか」といった言葉をかけて確認をするといいでしょう。
上記のように、接客業では、お客様によってニーズに違いがあるため、お客様情報の把握を意識し、適した対応をすることが大切です。
売り上げにつながる接客とは、いつもの接客や基本のサービスマナーだけでなく、お客様のために「なにができるか」を常に考え行動することなのです。
商品やサービスの提案を行うとき、知識を並べるだけの提案では意味がありません。お客様目線になることを心がけ、接客やサービスを行う必要があります。
飲食店の接客マナーや従業員への指導方法についてはこちらの記事にも記載していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
飲食店の接客マナーの基本とは?外国人スタッフの指導ポイントも解説 | GET +(GET PLUS) (imaginenext.co.jp)
やってはならないNGな接客
「サービス業でやってはいけない接客」には、以下のような点が挙げられます。
不愛想
無表情で愛想が無い接客は、お客様にとって怖い印象を与えかねません。話しかけづらい雰囲気になり、商品やサービスについて聞きたいことがあっても、お客様から声をかけづらくなってしまう可能性があります。
売上の機会損失にもつながってしまうため、表情を柔らかくして、笑顔で接客を行うことが重要です。
お客様の話を途中でさえぎる
お客様の話す内容は「情報の宝庫」です。お客様の好みや求めているもの、予算など、商品販売につながるヒントが隠れています。途中でお客様の話を遮ってしまうのは、情報を得られないだけでなく、「自分のことが尊重されていない」と捉えられてしまう可能性があり、大事な顧客を逃してしまうことになりかねません。
接客する側は、お客様の話が途切れるタイミングで話を始める、席を外すなどの工夫が必要です。
お客様の都合を考えない接客
お客様の都合を考えない接客は、その場で商品やサービスの購入に至ったとしても「リピーター」を減らしてしまう要因になります。一方的に売りたい商品をすすめる、予算オーバーにさせてしまう、などの販売手法は避けたほうがいいでしょう。
プライベートを持ち込む
仕事とプライベートの切り替えは非常に大切です。プライベートで嫌なことがあっても、イライラや悩みを表情や態度に出すことは避けましょう。お客様はあなたの状況を知らないので、「感じの悪い人だ」と誤解され、印象が悪くなってしまうでしょう。
従業員間の私語
業務中にもかかわらず、従業員同士で私語を続けている様子はお客様から見て好印象には映りません。特に、おしゃべりに夢中になり、お客様が呼んでいるのに気づかないといったことがないようにしましょう。お客様の様子に意識を向け「常に見られている」という自覚を持って業務に取り組むことが大切です。
サービス業の面白さと魅力
サービス業といっても、職種や業務内容は多岐にわたります。ここでは、「サービス業の面白さや魅力」「適しているのはどのような人材か」といった点についてご紹介します。
人の役に立てる仕事
サービス業は、人の役に立つ実感が得られる仕事です。お客様の反応を間近で見ることができる点では、大きなやりがいを感じられるでしょう。また、サービス業で必要とされる基本は「社会人に求められるマナー」に通じるものが多くあります。
コミュニケーション能力や対応力などを磨くことができ、接客を通して身につけた長所は、他のどのような職業にも活かすことができます。
また、マニュアルにない独自の気遣いや工夫をすることで、さらにお客様に喜んでもらえる可能性が広がります。サービス業での仕事を面白くする方法は、自分のやり方次第で無限にあるといえるでしょう。
サービス業に向いている人
サービス業に就いている人には、人と接する・人を喜ばせることが好き、笑顔が得意、話すのが好きなどの特徴があります。
また、サービス業では、臆せずお客様に話しかけていく勇気や、必要と感じたら遠慮せずに提案する「おせっかい力」も必要です。
観光客を相手としたサービス業は、近年増加している外国人観光客への対応も必要とされるため、語学力や社交性、コミュニケーション能力もより求められます。複数の言語が話せて、外国人の視点からお困りごとに気づけるという意味では、外国人労働者も活躍しやすい業種です。
まとめ
冒頭で、サービス業・接客業に大切なことは、「良い印象を与えること」とお話ししましたが、言い換えると「お客様を不快にさせないこと」とも言えます。お客様が快適に過ごせるよう、接客に大切な4つのポイント(挨拶・笑顔・身だしなみ・言葉遣い)を意識し、一人一人のお客様に合った対応を心がけることが、売上につながる最大の接客術だと言えるでしょう。
従業員の接客マナーや対人コミュニケーション力をアップさせるには、ロールプレイングを含んだ実践的な研修が効果的です。イマジンネクストでは、企業のお悩みに合わせた研修を作成・実施しています。
従業員用ポケットマニュアルの制作と研修実施をワンストップで対応することも可能です。