2017.10.01 本・読書
「手紙屋」が教えてくれたこと 新卒内定者の感想文
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私が大学生にプレゼントした本で、一番多いのが喜多川泰さんの「手紙屋~僕の就職活動を変えた十通の手紙~」。
就活中の学生さんに読んでもらいたい本、NO.1です。
内定が出て卒業までわずか、というタイミングだと、「もっと早く読みたかった」といわれるのです。
そして、内定者に読ませるのは、少し危険。
内定を辞退して、就活をやりなおそう、という人が出てくるのです。
でも、自分の人生を真剣に考える、というのは良いこと。
私は時折、就活相談みたいなことで、イマジンプラスの大学生スタッフや、ブログやSNSで見つけてこられる学生さんと話すとき、この「手紙屋」をおススメしています。
さて、わが社の内定者たちにもこの本を贈り、読書感想文が送られてきました。
ある女子は、小学校か中学校の時、読書感想文コンクールで優勝したそうな。
ふーん。 と、思っていたんですが、彼女の感想文。
さすが、コンクール受賞者。 私は膝を打ってしまいました。
書き出しのインパクト。 色彩感覚あふれる豊かな表現力。
今、インタビュアーの学生インターンたちが稼働しているけど、彼女にもやってもらおう。
AI時代の武器は、今までないものを考えたり作っていくことだと思う。
文章力は貴重な才能で、強力な武器である。
以下、本人の了解をもらい、アップさせてもらいます。
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初めてこの本を手に取った時、正直私は興味を持つことが出来なかった。
普段から積極的に本を読む習慣がなかった私にとって、ただ単に“読書感想文の課題”という認識しか持てずにいたからだ。
そんな気持ちを抱え何気なく、重いページを開いたとき、爽やかな町の澄んだ青空の表紙からは想像もできない言葉が飛び込んできた。
私はその1行に釘付けになった。
「大人になろうとする勇気を持てずに現実に目をつぶり、笑っていられた日々」たったの1行だった。
しかしそれは紛れもなく就職活動を始める前の自分の姿であり、半年前の自分がそこにはいたのだ。
どうしようもない不安と先の見えない未来の間に挟まれ、もがき苦しんでいた記憶が一気に蘇った。
今思えば、その瞬間から私はもう主人公、西山諒太として物語を読み進めていたのだと思う。
この物語は西山涼太という1人の青年が、将来に悩みを抱え、就職活動という壁に苦戦しながらも、手紙屋との10通の文通を通し、人生の目標を見出し成長していくというものだ。
彼と手紙屋との間で交わされた言葉の中には、もう一度自分を見つめ直し、自らと向き合うチャンスをくれるようなもので溢れていた。
その中でも印象深かったものがある。 それは手紙屋の、「大きな夢を持つということは、大きな壁を乗り越えなければいけないことと同義です」という言葉だ。
一見当たり前のようにも聞こえるが、西山と同じく“起業する”という目標に向かう私にとって、その一言はとても重く、その目標を掲げる覚悟を自分自身に問われているような感覚であった。
そして同時に、数年前の高校受験に落ちた時、兄に言われた一言を思い出したのだ。
受験の3カ月前、志望校への合格圏内に入るには到底点数が足りなかった。 そこから必死で勉強し、合格圏内に入ることはできたものの、不合格という悔しい結果に終わった経験がある。 私は高すぎる壁に押しつぶされたのだ。
そんな時、兄は思いがけない言葉を私にくれた。 “難のない人生は無難な人生、難の有る人生は有難い人生。蒔かれた畑で大きく咲けばいい”と。
私は高校受験という壁を乗り越えることが出来なかった。 しかし、兄の一言は、あの時の選択は間違っていなかったといつか言える日が来るように精一杯生きていこうという決意と共に、さらに大きな壁に立ち向かっていく勇気をくれた。
私がこれから人生の目標に向かって進んでいく中で、あの時乗り越えられなかった壁が何倍も大きなものになって私の前に立ちはだかることだろう。 その時はこの手紙屋と兄がくれた言葉を胸に前に突き進んでいこうと思う。 その壁の向こうには“何万人もの大応援団”がいることを信じて。
そしていつかその壁を乗り越える日が来たとき、わたしに大切な言葉をくれた兄に恩返しができたらと思う。 西山が手紙屋である兄にそうしたように。
最後に、「あなたの能力は、今日のあなたの行動によって、開花されるのを待っている」という手紙屋の言葉を、イマジンプラスで働く未来の自分に贈りたいと思う。
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いかがでしょうか。 いかに私の感謝ブログは駄文か。
文章力アップの教材の宣伝があったようで、それを申し込もうと私に決意させた、学生さんの感想文。
彼女は将来、起業したいという。
経営者の中には、「起業志望の新卒はいずれすぐ辞めるから採用しない」という人もいます。
私は、いずれ辞めていくにしても、目標がしっかりしている人は、成長意欲が高く、目の前の仕事を一生懸命していくから、効率がいいと思うのです。
とはいえ、起業志望の人が必ずしも起業するとは限らないし、働くうちに、自分の適性がわかってくるから方向転換することもあるでしょう。
この人がイマジンプラスでどんな仕事をしてくれるのか、彼女の将来が楽しみです。
<笹川祐子の感謝ブログ> 創業した会社を上場企業にグループインしましたので、こちらの社長ブログへ移管しました。
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