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2022.11.15 ジェンダー、社会課題
「パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!」(前田晃平著)は、私を変えた!

キーワード:ダイバーシティ女性活躍推進男性育児

こんにちは。

ライフ・リノベーター 笹川祐子(https://twitter.com/imaginenext_ceo)です。

昨日、新幹線で移動中、地震で停電になり、10分ほどでしたが、真っ暗な中を過ごしました。

各地で起きた地震も大きな被害にならずに良かったです。

改めて日頃の備えのチェックが大切ですね。

さて、新幹線の中では、男性の働き方に関する本を読んでいました。

女性活躍とジェンダーをテーマにして、過去の論文や有識者のインタビューをさせてもらっていたのですが、そこには盲点がありました。

途中から、女性活躍するためには、男性活躍(男性の家事育児への協力、サポート、職場の理解など)が大切だと気付かされたのです。

そのきっかけは、女性たちの本音を聞いたことです。

自分にだって、野心も意欲もあるけど、家事と育児でこれ以上は無理!という声。

そして出会ったのが、前田晃平さんというNPO法人で働く男性の著書でした。

「パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!ママの社会進出と家族の幸せのために」

私は、論文のためにいろいろな本や資料を読み漁って、こういう男性の書いた本に出会い、自分の経営者時代を深く反省しているのです。

 

経営者としての反省

 

私は独身で子供もいませんが、女性社長という立場で、女性の産休育休には、十分配慮し、守ってきました。

育休明けの女性社員が、子供が熱を出したと保育所から連絡があって、早退することは、本人がすごく周りに迷惑をかけることを気にします。

私は、本人に、「決して引け目に感じることはない。子供が熱を出すのは、子供の仕事だから」と言い、周囲にも「お互い様!」ということをよく話しました。

一般的には、独身者と子育てして時短で帰る人がいると、独身者ばかりに負担がかかる、という不満が出てくるかもしれません。

でも私は、独身者であっても、いつガンや病気を患うかもしれない、親の介護が必要になるかもしれない、人間、いつどんな状況になるかも分からないから「お互い様なのよ!」と

周囲が協力し合う社風を作ることができましたが、思いやりや理解のある社員に恵まれたと感謝しています。

でも、男性社員に対して、育児休暇を取らせるという発想や環境でなかったことが、悔やまれてなりません。

出産直後の女性がどんなに大変か、産後うつで自殺する人がいることなど、私の想像力は全く働いていませんでした。

私が親しくする、子育てしながら経営している女性社長や、キャリアウーマンは、

実はほんのわずかなスーパーウーマンなのだと、気づくのが遅すぎました。

出産祝いや子どもの入学(小学・中学・高校・大学)の御祝い金など、イベントごとにお祝いをさせてもらい、お子さんから手紙をもらったりして喜んでいましたが、もっと本質的にできることがあったはず。

あー、私って、本当にいけてない社長だったと後悔しています。

寝不足が続いていそうな男子社員に声かけて聞いてみると、育児で大変な状況がわかりました。

残業して遅い帰宅になり、ほっと一息して寝るのが深夜1時近く。

翌朝5時に起きて、保育園へ行く子供たちの荷物の準備や朝ごはんの支度をして、送っていく。

今思えば彼は、かなりがっつり育児にコミットしていました。

できるだけ早く帰宅して、早朝のお子さんの準備も奥さんと相談して、睡眠時間の確保をしてね、とその後も気にかけていました。

もし今なら、コロナ禍を経て、リモートが当たり前ですから、わざわざ毎日出社しなくても大丈夫なのですが、当時は営業職にはリモートという発想はありませんでした。

それでも課題解決に真摯に向き合い、先取り、対応していくのが経営者の務めです。

 

日本の課題と根強い性別役割分業意識

 

女性活躍の現場を通して、いろいろなことに気付かされました。

少子化、日本の課題が浮き彫りになっています。

日本には、ジェンダー格差が縮まらない、依然として男女差別があり、男女の性別役割分担についても年代が上の方には根強くあります。

「男性は外で稼ぐ。女性は家事と育児」

こうやって日本の高度経済成長の時代は、新卒一括採用、終身雇用性、年功序列制、定年退職というシステム全般が機能していました。

でも、バブル崩壊後、日本経済がずっと停滞し、共稼ぎ世帯が増えました。

世界も日本も産業構造が変わってしまい、イノベーションを起こしていくのにダイバーシティ(多様性)が求められるようになりましたが、

その波に、日本は乗り遅れているのです。

共稼ぎ世帯が増え、男女の性別役割分担は、今ではこんな感じです。

「男性は外で稼ぐ。女性も外で働いて、家事と育児は女性」

これでは女性活躍も、もっと子供産んでと言われても難しいです。

この著書における、若い男性筆者からの悲痛な叫びは、経営者がもっと把握すべきだと、私の自戒も含めて思います。

 

著者前田晃平さんの大変身!

 

この著者前田さんは、本の発行当時(20215月)はNPOの職員でしたが、

なんと今は、内閣官房こども家庭庁設立準備室参事官補佐へ!

政府「こども政策の推進に係る有識者会議」メンバーでもあります。

彼のさまざまな活動の発信、1人の人間の行動が社会を動かす、変える、典型的な良いお手本です!

前田晃平さんのnote
ぜひ読んでみてください。特に経営者の方へ。
https://note.com/cohee/

著書の紹介は、こちらです。

「パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!」前田晃平

1人でも多くの経営者に目覚めてほしいと願います。

 

 

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