2023.05.02 ジェンダー、社会課題
「多様性って何ですか?」著:羽生祥子
こんにちは。
ライフ・リノベーター 笹川祐子(https://twitter.com/imaginenext_ceo)です。
今日の北海道空知地方は、雲一つない快晴で、遠くの山並み(ピンネシリ)が綺麗に見えます。
さて、私が今、経営者や人事担当役員に一番プレゼントしているのが、こちらの「多様性って何ですか?ーーSDGs、ESG経営に必須!D&I、ジェンダー平等入門」という本です。
去年、論文書いているときに、早く読みたかったなぁ!という本です。
残念ながらこの本の存在を知らず、なんたる不覚か。
でも日経クロスウーマンの記事は論文にかなり参考にさせてもらったので、著者の名前は拝見していました。
多分、リアルイベントで男性の育休のセミナーを聞きに行った時も、この著者の羽生さんがいらっしゃったような。
私は現在、上場企業の社外取締役はじめ、スタートアップの社外取締役など複数の企業に関わらせていただいています。
今までの人材業界の仕事の延長で、女性社外取締役を紹介して欲しい、話が聞きたいという企業があり、社外取締役紹介プロジェクトを立ち上げ、勉強会を開催しています。
昨年、大学院の論文のテーマを考えたとき、日本のこの30年の停滞はどういうところにあるのだろう。
他の先進国はもちろん、新興国が成長する中で、日本はいろいろな指標を見ても遅れをとっている。
その一つがジェンダー不平等(男女差別が根強い)であり、同質化社会から抜け出せない構造であり、日本復活の道は、多様性の受容が大切なのではないか、ということに思い至ったのです。
改めて日本の大企業を見れば、グローバルな企業は女性活躍推進、ダイバーシティがすすんでいますが、国内だけで需要が成り立つドメスティックな企業の中には、上場企業といえども、遅れているなぁと感じるところもあります。
つい先日も
「ノルウェー政府年金基金 女性役員ゼロに反対票!」という日経新聞朝刊一面に出た記事をブログに取り上げました。
そして、ジェンダーギャップ指数は2022年度、世界146か国中、116位。
特に、経済は121位、政治参加も139位と、新興国・途上国より遅れているのです。
この本では、今話題となっている、というか、日本が取り組むべき「ダイバーシティ、ジェンダー平等」についての基本概念や海外の取り組み事例、日本でなぜうまくいかないのか、何から始めればいいのか、具体的に紹介されています。
「多様性に欠ける組織によくある言い訳トップ5」
下記と同じような疑問を持ったり、主張される経営者や人事担当者は、今の世界の潮流にキャッチアップできていません!
それでは、経営も人事戦略も遅れていくばかりです!
ぜひこの本を熟読ください!
1.女性だけ特別視する必要あるの?
2.D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)やって、経営が上向くのか?
3.管理職に該当する女性がいない
4.多様性はOKだが、女性活躍はNG
5.女性がみんな、バリバリ働きたいとは限らない
どうでしょうか?
思い当たる節はありませんか?
また、この本では、数字とデータに基づくショッキングな報告もあります。
IMF(国際通貨基金)の研究によると、現状の政策では、40年後に日本のGNPは25%低下すると警鐘を鳴らしています。
前専務理事は、経済鈍化を避ける道は「企業の女性のエンパワーメントと、男女賃金格差解消」と指摘しています。
ブログの一つに記事には収まらないので、小分けに紹介していきます。
男女平等を声高に叫ぶことは、あたりまえのことなのに、勇気がいることです。
著者の羽生さんは、「今日のあきらめは、次世代への負の遺産」と言い聞かせ、同時に「今日の勇気が、次世代の希望」という明るい兆しを感じているそうです。
私も苦労して論文を書いたので、「女性活躍と男性の家事育児参加は両輪で進めるべし」という自分なりに得た結論を、周囲に伝えていこうと頑張っていきます。
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